なんで政治家ってすぐ解散って言うの？“解散権”の正体とは

まず結論実は「解散権」って憲法に書いてない！？

政治家が選挙前になるとよく言う「解散」――そのキーワード、実は憲法には“明確に”書かれていません。でも実際には、総理大臣が「衆議院を解散する」と一声かけるだけで、国会は解散し、総選挙へ突入します。

この“魔法のような権限”はどこから来ているのでしょうか？

つまり、国の進む方向がゴチャゴチャしてきた時や、支持を得たいときに「一回リセットして、国民に信を問います！」とする制度なんです。

ここがややこしい。

憲法第7条には「天皇が内閣の助言と承認により衆議院を解散する」とだけ書かれています。

この“内閣の助言と承認”＝事実上、総理大臣の一存でOKという解釈が定着しています。

つまり

という“憲法と運用のギャップ”があるのです。

歴代政権を振り返ると、解散は「政局のカード」として使われてきました。

つまり「政策が通らない」「支持率が落ちそう」「今なら勝てる」…そんな時に選挙で正当性を取り戻すために切られるのが“解散”なんです。

実は、他の民主主義国ではこんなに頻繁に議会が解散されるのは珍しい。

こうした批判から、「歯止めが必要では？」という議論も長年続いています。

憲法学者や一部の議員からは「解散に一定の制限を設けるべき」という意見もあります。

例

でも、これには与党側の抵抗も強く、なかなか制度化されていません。

ポイント	内容
解散とは？	衆議院を任期前に強制リセットして選挙をやり直す仕組み
誰が決める？	形式上は天皇、実質的には総理大臣（内閣）
何が問題？	解散タイミングが“総理の都合”で決められてしまう点
見直しは？	制限や条件付けの議論はあるが、制度化には至っていない