国民健康保険は、ざっくり言うと「自分で入る健康保険」
ふつう会社で働いてると、会社の健康保険(社会保険)に入ってますよね。
でも、会社を辞めたり、自営業になったりすると、もう会社の保険には入れません。
じゃあどうするの?
答えが「国民健康保険(こくほ)」です。
誰が入るの?
こんな人は、国民健康保険に入ることになります。
状況 | 例 |
---|---|
会社を辞めた | 転職活動中、定年退職、独立した人など |
自営業・フリーランス | 個人事業主、在宅ワーカー、飲食店など |
パート・アルバイトだけ | 週20時間以下などで会社の保険に入ってない人 |
扶養から外れた | 親の扶養から抜けた学生など |
75歳未満で、どの保険にも入っていない人は、基本的に国保に入ります。
国民健康保険に入らないとどうなるの?
「今は病院行かないし、保険いらないでしょ」
「退職しても何も届かないし、そのままでいいかな…」
――そう思って放っておくと、後からかなり大変なことになります。
加入しないままにすると起こること
起こること | 内容 |
---|---|
保険証がもらえない | 病院に行っても「10割自己負担」。全額自分で払う必要があります。 |
役所から通知が来る | 加入していないことがバレると、役所から「加入してください」という書類が届きます。 |
保険料はさかのぼって請求される | 「手続きしてないから払わなくていい」は✕。未加入期間も請求されます。 |
最悪、差し押さえの対象になる | 長期間放置すると、財産や給与が差し押さえられる可能性もあります。 |
たとえば、こんなケースに注意
ケース | 結果 |
---|---|
退職して3ヶ月放置 → 病気で入院 | 保険証がないので100万円近い医療費を全額自己負担する羽目に… |
手続きせず半年後に加入 | 「半年分の保険料をまとめて払ってください」と言われる(減額されない) |
加入しないことで得られるメリットはゼロ、
むしろ「病気のとき困る+あとからたくさん払う」デメリットしかありません。
国保は「余裕ができたら払うもの」ではなく“備えておくもの”です。
加入は義務、保険証は命綱。“使わない”のが理想、でも“使えない”と困るのが保険です。
どこで手続きするの?
住んでいる場所の市役所や区役所(役場)で手続きします。
たとえば、退職したときの必要なものはこんな感じ
手続きは14日以内がルール。遅れるとあとからまとめて請求されます。
保険料(毎月払うお金)はいくら?
けっこう気になりますよね。
実は、国保の保険料はこんなふうに決まります。
例:年収300万円くらいの人(1人暮らし)
年間保険料 | 月の目安 |
---|---|
約20万〜25万円 | 月1万7千円〜2万円ちょっと |
「軽減制度」があるので、収入が少ない人は保険料が安くなります。
国保に入るとどんなサポートがあるの?
ちゃんと保険証がもらえて、病院に3割負担でかかれます。
それだけじゃありません。
サポート | 内容 |
---|---|
医療費3割負担 | 病院・薬局・検査も全部OK(保険証必須) |
高額療養費制度 | 月の医療費が高すぎたときにお金が戻ってくる |
出産育児一時金 | 出産のときに原則50万円もらえる |
葬祭費 | 死亡したときに3〜7万円くらい支給される自治体もある |
よくある質問
Q. 会社を辞めたら、自動で国保に入れてくれるの?
→ いいえ。
自分で役所に行って手続きが必要です。
Q. 何もしなかったらどうなる?
→ 保険証がない状態になり、病院は全額自己負担に。
さらに、あとからさかのぼって保険料をまとめて払うことになります。
社会保険と国保、同時に入ってもいい?
→ できません。
どちらか一つ。重複加入は法律で禁止されています。
まとめ 国民健康保険ってこういう制度です!
ポイント | 内容 |
---|---|
誰が入る? | 会社の保険に入ってない人(退職・自営業など) |
どこで手続き? | 市区町村の役所で(14日以内) |
いくらかかる? | 前年の収入と人数で決まる(軽減あり) |
何が受けられる? | 病院代3割、高額療養費、出産手当など |
分かりやすいドットコム的ポイント
「病院に行ける安心」は、ちゃんと手続きをした人だけのもの。
会社を辞めたとき・独立したときは、“保険どうする?”が最初のチェックポイントです!
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